先日一家6人で1泊2日の旅行へと行ってまいりました
といっても過去に何度かこの季節になると一家(−犬)で旅行をしていて
その目的はいつも
かに
いや、決して「金があるから」とかいう自身の驕り等ではなく
「今年も家族全員無事に過ごせて良かった」
という想いと
「じいちゃんとばあちゃんの健康を祝って」
という想いが込められているんです
まあ、言ってみれば
今年最後にして最大の贅沢ってやつです
さて、この旅行にはいつも片道5、6時間はかかる移動があります
今回も例外無くその移動をした訳なんですがいかんせん70前後の
老人2人が乗ってるもんですから色々と気を付けなければなりません
途中何回かの小休止はもちろん、いつ体調が崩れるか分からないので
常に様子を伺うなんて事も欠かしてはいけません
でも、この点において我が家はある強みを持ってます
1つは母さんが現役のナースだという事。もう1つはこの老夫婦70前後とは思えないほど
元気な事です。よって、今回の旅行もそんなに心配する事は特に無かったです
ただ、あまりにも元気すぎて
日常は絶えず喧嘩してますが
喧嘩するほど仲がいいっていう風にホントは仲いいんですけど
あまりにエキサイトしてしまうと
少しばかり過激な言葉がでてきてしまいます
そして、時には軽いどつきあいも発生します
でも、最後はなんだかんだいってお互い仲直りしてるんです
そんな微笑ましい(?)やり取りを家族では
夫婦(めおと)漫才と言っています(笑)
とまあ、大変おもしろい2人なんですが
そのおもしろさ故に数々の問題を引き起こすトラブルメーカーでもあります
長旅を終えやっと旅館に着き部屋でしばしくつろいでいた頃
親父とじいちゃんとでなにやら備え付けの冷蔵庫の中を物色してました
その時、ふいに親父が
あ゛っ!(驚)
と小さく声を上げたので、何事かと側にいってみると
爺の片手に「精源」と書かれた小さなビンが
一本握り締められてました
なんとこの爺、ホテルなどにある有料のドリンクサービスの中の
マムシドリンクを不用意にも
取ってしまったみたいです(汗)
すぐさま元の所に戻しましたが最近の物はハイテクなわけでして一度取ったドリンクの値段は即電子処理
されちゃんと伝票に追加料金として加えられるようです。なので、爺の行為も引き抜いた後となっては全く
の
無駄となってしまっていたのです
よりによってマムシドリンク・・・しかもキンキンに冷えてます
一体誰がこんな物飲むのか・・・その場にいた者は爺の行為を責める前にまずこの事を先に考えたに
違いありません
爺も爺でどうしてビールやジュース等でなくこの
マムシを選んだのか?
品名が
精源というその圧倒的なインパクトに勝てなかったからなのか?
ただでさえ暇あればゴルフに行ったり、田舎帰って竹切りまくってるぐらい元気なのに
これ以上元気になってどうするんですか?
そんなハイハッスルな爺さんに案の定、婆さんがつっかかってきました
婆「
ちょっとおじ〜いさん!!これどないすんのよ!!まったく、普段からいらん
事ばっかり!
ろくでも無いじいさんやで!
ほんまに!!(吐き捨てるかの如く)」
長旅の疲れのせいといきなりの爺さんの行動に、いつもよりかなり怒ってます
次々と繰り出されるお怒りの言葉
しかし、そんな婆さんに言われっぱなしの爺さんではありません
爺「しょ〜が無いやろ!もう取ってしまったんやから!お前もいちいち人のする事にやいやい言いな!
(
逆切れ)」
そんな掛け合いがしばらくの間続いたが、さすがにしつこいようなので母さんが仲裁
ようやく2人の言い争いに終止符が打たれました
全く、旅館に着いたそうそうこれです。まだこれから1日半以上もあるのに心配です
これ以上ナイスなボケを爺がかまさないか、どうかが
(この時点で家族全員爆笑の渦でした。婆ちゃんも怒りつつ爺さんのおもしろ行動に最後は笑いを
堪え切れなかったようです)
とにかく、いったんの落ち着きを取り戻した我が家はしばし、思い思いの事をしていました
そうして時間をつぶす事1時間ついに今回の旅のメインである夕食(
かに)を食べる事に
新人と思われる仲居さんに夕食を食べる所まで連れてってもらい早速食事開始
あまりのおいしさにさっきまでご機嫌斜めだった婆さんも今ではすっかりご満悦の様子
さすが
かにです。いらだった人の心を一口で鎮めてしまうしまうなんて
しだいに家族全員の間で会話が弾んできました。これも大勢での会食の醍醐味の1つです
(ただ、黙々とがっついている俺を除いて)
妹なんて
かにそっちのけで皆の食ってる姿を写真で撮ってました
そんな、楽しい雰囲気(−俺)の中ようやく食べ終わり、その後、皆でカラオケをする事に
俺はというと
かにの食いすぎで少し気分が悪かった(特に味噌食った辺りから)のでパスして
とっとと部屋に戻りました
そんなこんなで、無事一日目が終わり、次に日の朝帰る用意をしだしました
といっても俺が起きた頃には父さんや母さんはもうすでに車に荷物を積みに行ったり
フロントでチェックアウトの手続きをしてました
俺も眠いながらも身支度を済ませ、そろそろ自分達もでようかという事になった時
急に婆ちゃんが焦り始めました
どうやら、寝る前に外した
部分カツラが見当たらないようです
婆「
あれ?あれ?私のアデラ○スがあらへん!ちょっとyouki、あんたお婆ちゃんのカツラ知らん?」
俺「いや、そんなん全然見んかったけど・・・」
爺「
また、失くしもんかいな。全く、どうしようもない婆さんやで(笑いながら)」
婆「
うるっさいっな!!いちいち!あんたもそうしとらんと、早く探しいな!!私のカツラ!」
爺「
なんで、わしが婆さんのカツラ探さなあかんねん!そんなもん、自分で探しい!
(これもちょっと笑いながら)」
俺「いや、ってか早く行かんと・・・皆待って
婆「
なぁんで、いつもそんな非協力的なんかね!!あんたは!
カツラぐらい一緒に探してくれてもええやないの!このくそじじい!」
爺「
誰がくそじじいじゃ!そっちこそこんな時になってカツラ失くしやがって!だいたいちゃんと管理せんから
こんな事になるんやろ?そんなもん自業自得や!」
俺「いや、だからはよ行かんと時間が・・・(汗)
婆
「自業自得て、しゃあないやんか!朝起きたら無かったんやから!!」
俺「・・・・・・」
正直ここまでくると手が付けられなかったです。婆ちゃんも失くした物が
カツラなだけに動揺が抑え切れて
ないのもあいまっていっそヒートアップしていきます。ここはゆっくり自然鎮火するのを待つしか
ありません(涙)
しかしまあ、見事
カツラ失くすなんて普通では考えられないです
ですがそれ以上に爺ちゃんと婆ちゃんのやり取りが妙に面白くて思わず吹き出しそうになりました
こういう場合必ずどっちかが
ボケでどっちかが
ツッコミに回るのでいつも見ていて飽きないです
そう今風に言うなれば、
「爺と婆の絶妙な
コラボレーション」
家の親戚で一番面白い夫婦と言われています
結局カツラはみつからず、シブシブ車へ
最後の最後まで婆ちゃんはカツラの事をぶつぶつ言ってました
旅館の方へ
もし205で
誰も手を付けていない精源と書かれたビン
や
得体の知れないカツラ
を見つけたらそれは間違いなく21、22とその部屋に泊まった客のものです
ごめんなさい
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